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カブドットコム証券株式会社
執行役員 臼田琢美氏


Takumi Usuda
66年大阪生まれ。大学卒業後、中堅証券会社にて個人投資家向けの営業として9年勤務。在職中の96年に株式投資向上委員会『かぶこーネット』を開設し、人気サイトに。98年4月、証券会社のSEだった齋藤正勝氏と出会い、オンライン証券立ち上げを計画。その1年後に日本オンライン証券(現カブドットコム証券)を伊藤忠商事とともに立ち上げた
「何かやりたい、他にもっと自分に向くフィールドがあるのではないか」といいながら、気持ちだけが空回りして肝心の「何か」が見つからずにいる人は少なくない。しかし隣の芝生を探しても、欲しいものはきっと見つからない。
取り立てて高い志などあったけではなかったという証券会社のフツーの営業マンは、一人でも多くの個人投資家に株についての正しい知識を伝えることこそ天職と30歳にして知り、オンライン証券を立ち上げた。すべては、営業2年目にして「まだまだ未熟な自分」に気づいたことから始まった

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自分で会社を立ち上げるくらいの人なんだから、
そりゃもう、昔から高い志があったに違いないと思いきや−−。
「ボク、めちゃめちゃフツーなんですよ」とカブドットコム証券執行役員の臼田琢美氏は、何度も何度もつぶやいた。


「広い世界が見れたら、勉強になるかなあ」。
学生時代、証券のゼミにいたというだけの理由で、「なんとなく、たまたま証券会社」に入社した。89年、バブルの時代である。株が好きとか、証券会社で稼ぎたいとか、目標や志なんて特別持っていたわけじゃない、いたってフツーの若者だった。

バブル世代のフツーの若者は、営業でNO1になってやるなどと露ほども思わず、ほどほどに営業をするサラリーマンになった。それでも2年目には仕事にも慣れ、すっかり一人前のつもりになっていた。


ある時、お客さんである個人投資家と話をしていてハッとした。本当は証券について何も知らない自分に気づかされたのだ。証券会社の営業マンである自分よりずっと、お客さんのほうが株についての深い知識を有している。
自分なんて、まだまだだったんだ−−。
「勉強しなくては」と強烈に思った。

「20代前半は、すぐわかった気になりやすい。でも、自分なんてまだまだ未熟だということに早い時期に気づけたことは、ものすごく大きな収穫だった」と臼田氏は振り返る。 人は、自分の至らなさに気付いて初めて謙虚になり、世界の広さを知るのだろう。「このままじゃいけない」という危機感にせかされて、自分の価値を見出そうと本気になれれば、仕事人生を送るうえで「これだけは、誰にも負けない」という自信をのちのち手にすることができるのだ。


それからというもの知識を蓄えようと、毎日昼休みには必ず本屋に立ち寄り、1日1冊ペースで株、経済、金融の本を読んで読んで読みまくった。自分の時間をどうやったらたっぷり取れるかに、頭をひねった。

「お客さんのところに集金に行く2時間を自分の時間にするためには、『すみません、お振込みをしていただけますか』と言えるかどうか。手を抜いているのとは違う。お客さんとの関係は、電話でだって深められる。電話で呼ばれて飛び出していくのはやめにして、何ヵ月かに一度顔を出せばいいと決めるんです」



「お客さんのため」をしっかり真ん中に持って働く
自分の利益(給料)はお客さんが生み出してくれるもの。「お客さんに喜んでもらえることをする」をしっかり自分の軸にすれば、その業界や会社の問題点が見えてくる。そこにビジネスのヒントが必ずある

お客さんが本当に欲しいものを肌で感じて体に染みこませる
営業として、たくさんの個人投資家と触れ合ってきたからこそ、このサービスはウケる、ウケないがわかる。「特にオンライン証券の経営陣の中に、肌でお客さんの欲しいものがわかる人は他にいない。だから、負ける気はしない」

お客さんに正しい知識を
伝授する
営業マンとして、お客さんにとっての自分の価値は何かと考えた時、その一つが正しい知識を伝授することだった。自分の時間をたっぷり確保することに頭を捻って時間という財産を有効に使い、「正しい知識の伝道師」を究め続けている

「これを変えればお客さんのためになる」を実行する
「面白くないし、先細り」と感じる業界こそ、大チャンスが潜んでいる。これを変えればお客さんのためになる=ビジネスのヒントが必ずあるからだ。多くの場合、業界の悪い点はみんな知っている。実行するかしないかが大きな分かれ目

お客さんを鏡に、まだまだ未熟な自分に気づく
1年目から調子よく営業成績を上げ一人前になったつもりでいると、成長の機会を失しやすい。お客さんを鏡に「まだまだ未熟な自分」に気づくこと。それを転機に自分なりの仕事軸を模索することは、後に大きな実りを生む
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