IT・通信・インターネット
AIエンジニア
- コツコツやるのが好き
- 専門家になりたい
- 組織や社会に影響を与えたい
どんなお仕事？
AIエンジニアは、AIを用いてビジネス上の課題解決や新たなビジネスニーズを発見するITエンジニア職種です名前の通り、AIを活用したITシステム、アプリケーション、サービスの設計や構築が主な業務となります。
AIを活用したアプリケーションの開発と一口に言っても、含まれる業務範囲は広範囲にわたり、いくつかに分割されます。AIエンジニアは、それぞれの分野のみを担当する場合や複数分野を兼任する場合があります。
・AI（アルゴリズム、ロジック）の研究・開発
・AIを利用したITシステムの企画・立案・設計・開発
・AIへの学習データ提供によるパフォーマンスチューニング
仕事内容をもっと詳しくDetail
AI（Artifical Intelligence）はコンピュータを用いて、人間の思考のような複雑な判断を高い正確性を持って実現する仕組みです。AIにも複数の種類が存在し、機械学習（マシーンラーニング）、深層学習（ディープラーニング）を始めとして、様々な技術が存在します。
AIは近年では、幅広い業界、業務で活用が進んでいます。例えば、画像認識による人物の判断やWebのECサイトでの利用者に対するリコメンドなどがAIの活用事例です。
AIの仕組みは、コンピュータに多くのデータを与え、学習させ、より適したデータを選択させるというものです。処理（学習）を繰り返す事により、バックグラウンドとなるデータが蓄積され、コンピュータによる判断のもっともらしさが高まる点が特徴となります。
AIエンジニアは、AIの仕組みをビジネスなどの用途で利用可能な仕組みとして提供することが主な業務です。ただし、それぞれの仕組みに対し毎回専用のAIを構築するわけではありません。AI部分は共通したものとして構築し、それを提供分野に対してチューニングして利用する形式です。
このためAIエンジニアは作業範囲が下記のように分かれます。もちろん、複数の分野を兼任する場合もあります。
・AIそのものの考え方や判断のための仕組み（アルゴリズムやロジック）の研究・開発
・AIを利用したITシステムの企画・立案によるビジネス創出
・AIを組み込んだITシステムの設計・構築
・AIに学習データを提供し、最適なパフォーマンスを調整する
【仕事の流れ】
AIエンジニアの活躍するシーンの中でも、AIを利用したITシステムを作る際の流れをご紹介します。AIのエンジンは既に存在するものを利用する想定です。
[1] 業務へのAI適用の検討、企画
AIを使った課題解決や価値創出のための、企画を立案します。はじめにAIがありAIを活用する意図でシステムを作り上げる場合と、各種の課題解決・価値創出の手段としてAIを活用するケースがあります。
[2] AIを利用したシステムの設計、構築
AIを組み込んだITシステムの設計および構築を行います。ITシステムの開発は多人数で実施することが多く、AIを利用する部分は一部で、その他の機能もあわせて一つのシステムを構築します。
[3] AIを利用したシステムのテスト、評価
システムの構築後は、テストを実施し、品質の評価を行います。普通のITシステムのテストとの違いは、AIを利用したシステムが設計通りに構築できていることに加えて、AIに学習を行わせ、求める成果があがるかを確認することです。ただし、この段階ではAIの最適なチューニングができているわけではないため、一定の成果があがることを確認します。
[4] AIへの学習データの提供とチューニング
AIに学習を行わせるためには教材となるデータをインプットします。例えば、画像から人の顔を判断するAIの場合には、多数の人の顔の画像データを集め判断の基準としてAIに与えます。AIに提供するデータの収集、利用しやすい形への加工を行い、AIに学習を行わせて最適な状態にチューニングします。
やりがいは？Worth
★AIにより非常に高い利便性を提供でき、業務の効率化に大きく貢献できる
★AIを利用して、これまでになかったイノベーション生み出し、世界に新たな体験を提供できる
★先進的技術者として、高い収入を得ることができる
★技術的な発展が続く分野であり、働きながら最新の知識が習得できる
必要な能力・スキルAbility & Skill
●AI開発に適したプログラミング言語を利用できるプログラミングスキル
●AI開発に必要となるフレームワークやライブラリの知識
●AIの基礎理論に利用される数学的な知識
●AIの利用するデータの収集、格納、活用に必要となるデータベーススキル
●AIにデータを与え学習させるためのスキル、知識
給与の目安は？Emolument
■年収 500万円～1,000万円超
参考としてITエンジニアの含まれる職業分類「その他の情報処理・通信技術者」の平均年収は約558万円というデータがあります。AIエンジニアはITエンジニアの中でも先端技術を用いる職種であり、人材が不足していることから、最大年収1,000万円以上とする求人も多数存在しています。
仕事で関わるヒトRelation
●事業部門の担当者
●情報システム部門の担当者
●各種のITエンジニア
●開発したサービスのエンドユーザー
どうやったらなれる？To become
新卒でAIエンジニアを目指す場合には、大学や大学院で情報工学や基礎理論に必要となる統計学、数学を習得して、就職するルートが一般的です。AIを対象としている研究室に所属すると、より専門的な知識が習得できるため有利です。
AIエンジニアに必須資格は存在しません。AIエンジニアへの就職や転職時には、スキルと知識の保有を示す方法として、AIに関連した資格を取得することが有効です。
一般社団法人日本ディープラーニング協会の運営する、AIを活用するジェネラリスト向けのG検定やAIを活用するエンジニア向けのE資格が有名です。関連する資格試験として、データベースや統計、AI関連クラウドサービスの認定資格が挙げられます。
●G検定
●E資格
●データベーススペシャリスト（情報技術者試験）
●AWS Certified Machine Learning - Specialty
●Microsoft Azure AI Fundamentals
●統計検定
