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薬剤師
- コツコツやるのが好き
- 専門家になりたい
- 人の役に立ちたい
どんなお仕事?
■病院の薬剤部や調剤薬局に所属し、調剤・服薬指導を行う医薬品のプロフェッショナル薬剤師は国家資格を有し、医師が出した処方箋にもとづいて薬の調剤や、患者さんへの服薬指導を担うお仕事です。
薬剤師と一言でいっても、その分野は「専門薬剤師」「認定薬剤師」「管理薬剤師」の3つに分けられます。
まず専門薬剤師は学会や学術論文の経験が必要です。認定薬剤師は5年以上の実務経験と認定指導を行っている病院で3年以上の実務経験と単位を取得しなければなりません。そして専門薬剤師より高度な知識・スキルが求められます。
管理薬剤師は薬局1店舗ごとに薬剤や薬剤師・従業員などの管理を担うため、配置が義務付けられており、これは薬事法で定められたポジションです。
薬剤師の多くは病院の薬剤部や調剤薬局に所属し、業務に従事しています。また内・外資の製薬会社に就職して新薬の研究・開発や、病院などに医薬品の情報を提供するMR(Medical Representatives=医薬情報担当者)になるケースもあります。
さらに厚生労働省など薬の認可を行う組織や、麻薬取締官など医薬の専門知識を活かして働ける場があるのも、薬剤師という職種の特徴といえるでしょう。
仕事内容をもっと詳しくDetail
【主な仕事の流れ】
[1]調剤
医師からの処方箋をもとに、それぞれの患者さんの過去の処方から現在の服用薬、また妊娠の有無など細かくチェックしながら、正しい分量で調合していきます。
[2]患者さんへの服薬指導
患者さんへ調合した薬を渡すだけでなく、一人ひとりの様子を見ながら安全かつ、正しい薬の飲み方を指導します。患者さんから相談を受けた場合、必要に応じ医師へ服用の変更や調節を依頼するケースもあります。
[3]薬剤の管理
薬剤師法にもとづき、在庫や期限の管理から入荷しづらい薬剤は医薬品卸会社の担当とやりとりをして確保するなど、医薬品の供給を行います。
[4]医薬の研究・開発
製薬会社での研究・開発職であれば、日々臨床実験やデータを収集し、希少疾患やがんなどに有効な新薬の研究と開発に携わります。
[5]新薬の認可
厚生労働省に所属している場合、製薬会社から申請された薬剤に関してそのデータや臨床実験をもとにあらゆる方向から安全性を調査し、問題が無ければ新薬として認可されます。
やりがいは?Worth
★医療に貢献できる事
★患者さんから感謝され、信頼関係が築ける点
★知識・スキルを磨けば独立開業が目指せる将来性の高さ
★結婚や出産後も、時短勤務で高い報酬を得られる点
必要な能力・スキルAbility & Skill
●薬剤の知識
●集中力
●注意力
●責任感の強さ
●コミュニケーション能力
薬剤師は患者さんの健康状態や治療を左右する薬を扱う仕事です。万が一調剤ミスがあった場合、命に関わる取り返しのつかない事態にもなり得ます。このため次々に開発・販売される新薬など、医薬品や業界動向について勉強し、常に知識をブラッシュアップしなければなりません。
また患者さんへ、医師の処方箋通りに調剤したお薬を手渡せば終わりという仕事ではありません。まず患者さんそれぞれの体調や状態をよく観察する必要があります。そのうえでお薬手帳なども確認しながら飲み合わせに注意を配り、患者さんへお薬の説明や、適切な服薬指導をしていきます。
薬剤師に求められるのは知識や集中力です。プラス接客業という側面も併せ持つため、どの患者さんにも親身になって分かりやすく説明できるコミュニケーション能力も要といえるでしょう。
給与の目安は?Emolument
■年収500万円~600万円前後
※国家資格を要し、専門性の高い職種だけに給与水準は高めです。ただし病院や併設の調剤薬局、街のドラッグストアから個人開業の薬局まで、所属する組織や役職によって差は出てきます。
また雇用形態が派遣やパートでも平均時給は2,000円以上と高いのも特徴です。特に女性の場合、結婚や出産などでライフスタイルが変わっても時短で働けたり、高収入が得られたりする点でメリットの大きい仕事といえるでしょう。
仕事で関わるヒトRelation
·医師/個人経営クリニック、病院
·患者
·調剤薬局事務スタッフ
·薬剤師補助スタッフ
·MR(医薬情報担当者)/製薬会社営業
·MS(医薬品卸販売担当者)/医薬品卸会社営業
·厚生労働省
どうやったらなれる?To become
大学の薬学部あるいは薬科大学に入学することが薬剤師への第一歩です。入学後は「有機化学」「生物化学」「薬剤学」「疫病学」などの授業から、調剤薬局等での実習まで6年間学び、薬剤師養成課程を修了する必要があります。
その後、厚労省が毎年3月に実施する合格率60%~80%の薬剤師国家試験に合格しなければなりません。この試験は「物理・化学・生物」「衛生」「薬理」「薬剤」「法規・制度・倫理」など、薬学に関する膨大な分野から出題されます。
ただ試験に合格しても、最寄りの保健所や都道府県庁に申請しなければ薬剤師としての業務は行えません。申請後に厚生労働省の薬剤師名簿に登録され、薬剤師免許証の交付をもって薬剤師を名乗る事ができます。
また薬剤師資格を持っていても製薬会社にMRとして就職した場合、多くの企業が取得を義務付けている公益財団法人MR認定センターが実施する認定試験に合格しなければなりません。
さらに薬剤師の資格を所有している事で、事業所の安全水準構造を支援する労働衛生コンサルタントを始め、スペシャリストとして役立つ資格が取得できるため、活躍の場が広がります。
【関連する資格】
・薬剤師国家資格
-認定薬剤師
-専門薬剤師
-学校薬剤師
・MR認定試験
・労働衛生コンサルタント
・介護支援専門員、ケアマネジャー
・衛生管理者