キャリア&転職研究室|ぴったりルート発見カウンセリング|28歳・Webプロデューサー編

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進むべき道探したい ぴったりルート発見カウンセリング
今の仕事がぴったり? それとも別なぴったりがある!? 進むべき道を生き生きと歩むには
「自分を知ること」が欠かせない。人材バンクのカウンセリングで、ぴったりルートを見つけよう
第1回
好きなことができて仕事は楽しい。でも将来に不安あり 28歳・Webプロデューサーの巻
Webディレクター/プロデューサーとして仕事をしてきた岩本さん(仮名・28歳)。今、楽しく仕事ができている反面、将来への不安あり。新しい業界だけに10年後20年後のイメージが持てず、どんなスキルを身に付けていけばいいのか見えてこない。一度、ディレクター兼営業の仕事に転職したが、「自分で納得できないものを売っている」気がして力を発揮できず、最初の会社に出戻った。規則に縛られない自由な環境に身を置くことを、今は最優先にしている。
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岩本 貴志さん(仮名)
 
カウンセリングをしてくれたのは
  photo   株式会社アジェンテ 本社
代表取締役 石井寿一氏

過去の棚卸しだけにとどまらない未来を作るカウンセリングを行なっている。求職者と一緒に半年、1年かけてキャリアの未来像をつくることも少なくない。自身の経験から、20代のビジネスパーソンにキャリア貯金を提案している
自分で「得意だ」「好きだ」と思っていることを証明できる実績はありますか?
石井 将来的にどんな人が「価値の高い人」なのかを知りたいとのことですが、2つのタイプがあると思うんです。ひとつは企画・アイデア出し、コンセプトメイキングを得意とするタイプのプロデューサー、もうひとつがいくつかのプロジェクトをドライブしていけるマネジメントタイプのプロデューサーです。35、6歳になったときに自分がどちらのタイプになっていたいかを考えるといいと思います。

そこでまずは岩本さんの好きなことや得意なことを探っていきたいので、これまでの職務経歴を教えてください。

岩本 大学生のとき、アルバイトでこの業界に入りました。アシスタントディレクター→ディレクターと経験を積ませてもらって、大手出版社やコンビニのサイトなどを手掛けました。一度転職して、インターネットのスポーツ情報配信会社に入ったのですが、そこではWebディレクターの仕事に加えて「うちのスポーツ情報をおたくの会社で使いませんか?」という営業をしていました。でも、「A社にとってこんな情報必要ないよなあ」とか考えると営業に力が入らなくて。それで再び、最初の会社に出戻って仕事をしています。

石井 なるほど。では今の仕事に就いた原点を見ていきましょうか。学生時代、どうしてこの仕事に就こうと思ったんですか?

岩本 もともとはゲーム制作がしたかったんです。縁あってWeb業界で働いてみたら、モノを形にしていくプロセスが面白かった。自分の頭で考えたことを形にしていくのが好きなんです。

石井 わかりました。では、自分が「好きだ」と認識していることで実績を上げられているかどうかを見ていきたいと思います。自分なりに実績を上げたなというエピソードを教えてもらえますか?

岩本 コンビニのサイトでは、Web上で一般の人たちからアイデアを募集して商品にするという企画を提案して実行したんです。ここからお菓子とかプリンとかいろんな商品が生まれ、売れ筋商品ベスト10の中にランキングしました。

石井 「ここは自分なりに頑張ったな」というエピソードはありますか?

岩本 上記の商品企画はいろんな人が関わってるし、事がスムーズに運んだから特にこれというエピソードはないですね。うーむ。そうだ。ビール工場見学とサッカー観戦をセットにしたミニツアーをコンビニサイトで公募する企画を実施しました。ビール会社、サッカーチーム、コンビニ会社それぞれが自分のクライアントだったんです。「繋がりのないところを繋げる」ことに挑戦したいと思って、それぞれの会社に電話をして「こんな企画をやってみたいんですが」と持ちかけた。3社それぞれにファンが増えたらいいなあと。参加者には好評で、今も続いています。アイデアを思いついたらやってみたくなっちゃうんですよ。

石井 なるほど。「新しいアイデアを出していくこと」への欲求があるんですね。では、自分の強み、得意なことは何だと思いますか?

岩本 行動力でしょうか。あと、楽しいこと発想力かな。

石井 岩本さんは、自分で得意だと思っていることを仕事の実績で証明できている。比較的、思い通りのキャリアを築いてこられたんじゃないかな。そう考えると、自分のアイデアで切り込んでいくタイプのプロデューサーが、今後の目指すべき姿だと思います。

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まずは好きなこと、得意なことを探っていきましょう
「好きなことができているからOK」では将来の不安はなくならない
石井 岩本さんは、今の仕事に満足できているのかな?

岩本 今のままの状態で1年以上過ごそうとは思ってないです。でも、特に転職しようとも思っていない。今いる場所で、もっといろいろできるんじゃないかと。

石井 自由で融通のきく職場がいいとのことですが、理由は?

岩本 2社目が「10時から18時までは絶対会社にいなくちゃいけない」とのきまりがあって。残業は苦にならないけど、「この日は早く切り上げる」などの融通がほしかったんです。

石井 なるほど。前社の反動だったんですね。でもね、28歳の今、一番優先させるべきことは、「自分のやりたい仕事をもぎ取っていくだけの力」を身に付けることですよ。これまでは自分の好きなことだけをやって、実績を残してきたでしょう。だけど「今、好きなことができているからいいや」では、きっと将来に対する不安はなくならない。

岩本 TVや出版などの業界にいれば、35歳のときにはこんな仕事をやるんだろうと予測がつくと思うんです。すでにモデルになる人たちがいるから。でも、Web業界は新しいから、それが見えにくい。

石井 「プロデューサーの仕事って、本質はTVも出版もWebも変わらないんじゃないでしょうか。岩本さん自身、「どうしてもWeb媒体でなくては嫌だ」と思っているわけではないでしょう。だとしたら、今後、メディアを問わず活躍できるようなプロデューサーを目指せばいいんじゃないですか? それには、実績がいる。だからこれから、意識して実績を作っていくんです。好きなことをやりながらも、自分の強みを痕跡として残せるようにと意識して経験を積む。自分の強みを証明できる実績をしっかり持っている人は、本当に強い。ある意味で、わがまま放題のキャリアを築いていけるんですよ。

自分の強みを痕跡として残すといいですよ
28歳は、キャリアを貯金する時期 少しでも大きな実績を残せる環境に飛び込もう
石井 もうひとつ。5年後、10年後のなりたい像をはっきりさせたほうがいい。これまで具体的に認識してこなかっただけで、本当は自分の中にあるはず。これを機会に、明確にしてみてください。そして仮説を立てるんです。「現状の求人では、35歳くらいだとこんな実績が必要なんだな」とか、なりたい像に近づくために何をすればいいのかを調べていくんです。すると明日から何をすべきかが、わかる。将来を意識しながら毎日を送るのと、ただ漫然と仕事をしているのとでは身に付く力に雲泥の差が開きます。もちろん、5年後10年後のイメージは、途中でいくら変わっても構わない。また仮説を立て直せばいいわけですから。

岩本さんは今、キャリアを貯金する時期にいる。もっと大きな実績を残せる環境に身を置くことを最優先に考えたほうがいい。「実績を作れるフィールドがあるなら、多少の苦労は買ってでもいきたい」と思えれば、社風が多少合わなくても気にならなくなる。今の時期にしっかり強みを磨きながら、強みを証明できるだけの実績=アピール材料を積み上げていければ、将来的に「こんな仕事がしたい」と思ったときに掴みにいけるようになるんですよ。

岩本 実は「もっと世の中にインパクトを与えられるプロジェクトを手がけたい」との気持ちがありながらも、社内の人的リソースを考えるとこれ以上手を広げられないなとのジレンマがあったんです。「大きな実績を残せる環境に身を置くべき」といわれて、はっとしました。今日のカウンセリングで、ずいぶん頭の中がクリアになった感じがします。ありがとうございました。

今は、多少の苦労を買ってでも実績を積む時期です
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なるほど!頑張ります
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