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TOP の中の転職研究室 の中の行列のできる職務経歴書相談所 の中の異業種に挑戦したい場合の効果的なアピール方法がわからない/SE・4年、飲食業界で多様な業務を経験/30歳/男性

 
 

「どうやって書けばいいのか
分からない」
「書類選考で落とされる理由がわからない」——。

職務経歴書で悩んでいる人、大集合!

職務経歴書の書き方をプロが直接指南します。さてさて今回の相談者のお悩みは・・・・・・

第30回のお悩み 異業種に挑戦したい場合の効果的なアピール方法がわからない 30歳/男性/飲食店プロデュース編
今回の相談者   今回の所長
相談者森田真一さん(仮名)

大学卒業後、SEとして4年間勤めた後、飲食業界にキャリアチェンジ。以降、3社でカフェの料理長、店長、マーケティング、商品開発、店舗立ち上げ、店舗再生業務を経験。現在は、経営企画室リーダーを務めている。今後は飲食業のブランディングや食材の輸出入などに携わりたいと考えているが、これまでの経験をどう効果的にアピールしていけばいいのか、お悩み中。

 
所長K.Tさん

キャリア・コンサルタント。個人を対象にしたキャリア形成および転職支援コンサルティングのほか、 企業向けの人材育成コンサルティングで多数の実績を有している。また、現場においてもキャリア気付き研修のファシリテーターや能力開発トレーナーとして活躍。
●産業カウンセラー
●NPO法人日本キャリアカウンセリング研究会会員

     
 
プロフィール
お悩みポイント
その1   異業種にチャレンジしたいが、これまでの経験をどう効果的にアピールしていけばいいのか、わからない
その2   職業以外で携わっていた活動によって身につけたスキルのアピールの仕方がわからない
その3   効果的な自己PRの書き方がわからない
before 森田さんの職務経歴書
before 森田さんの職務経歴書
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NGポイント 
NG1 全体
  • 3枚は多い。基本は職務経歴書で1枚、志望動機、自己PRで1枚の2枚にまとめる
NG2   略歴
  • 長すぎるのでもっと短くまとめる。5行以内が望ましい
  • 成果や業績は職務内容の中に落としこむ
NG3   職務領域
  • 年数だけではなく、いつからいつまでと年月日で示す
NG4   職務内容
  • 単に経験した仕事を列記するのではなく、成果も書く
  • 一番のアピールポイントとなる職務を強調する
NG5   ブランディング欄全体
  • プライベートでの活動は職務経歴書には書かない
 
 
アドバイスを元に作り直した職務経歴書はこちら
 
アドバイスを元に作り直した職務経歴書
・職務経歴書で1枚、志望動機、自己PRで1枚の2枚にまとめてすっきり (略歴)・余計な箇所を削ったことで、これまでのキャリアの概略がよりわかりやすくなった
より具体的にわかりやすく書き直したことで訴求力アップ
実績を数字で入れたことで、能力のアピール度がよりアップ
(志望動機)これまでの経験から得たものを新しい会社でどう生かすかをうまくつなげてアピールしているのがgood! (自己PR)箇条書きにしたことで、より伝わりやすくなった
(私の思い)企業に自分の思いや熱意を伝えることは重要。特に未経験業種にチャンレジする場合は思わぬ効果を発揮することも
K.T所長 K.T所長 森田さん

森田さん

 
これまでの経験をいかに未経験業種につなげて書くかが重要
森田さん

これまで飲食業界で、カフェの料理長、店長、マーケティング、商品開発、店舗立ち上げ、店舗再生業務を経験してきました。現在は、経営企画室リーダーを務めているのですが、今後は飲食店の運営ではなく、飲食業のブランディングや食材の輸出入などを手がけてみたいと思っています。そうすると狙う転職先は飲食関係の商社になるのですが、同じ飲食業とはいえ異業種転職になるので、商品やサービスに対する考え方や思いをどう伝えればよいのか悩んでいます。

K.T所長

なるほど。確かに森田さんの場合は異業種転職ということになりますね。異業種転職にチャレンジする際のキモは、これまで経験してきた業務をいかに、未経験の業種・職種につなげるように書くかです。まずは職務経歴書全体から見ていきましょう。

森田さん

よろしくお願いします。

K.T所長

まず、職務経歴書は職務経歴で1枚、志望動機・自己PRで1枚とトータルで2枚に収めましょう。あまり多いと採用担当者に読んでもらえない危険性が高くなるからです。まず職務経歴については、これまで経験してきた職務の中で、最も自信のある、売りにしたいことを一番先に書きましょう。これを武器にしてぐいぐいアピールしていくのです

森田さん

なるほど。私の一番自信があるのは店舗マネジメント業務ですかね。

K.T所長

森田さんの場合は、マネジメントに関して卓越した能力を発揮して高い成果を挙げています。人を動かして利益を出すということは、業界・業種問わず大きな武器になるので、ここをうまくアピールしていきましょう。

ではまずマネジメント業務を一番先にもってきましょう。その上で、具体的にどのような仕事を経験したのか3〜4つ挙げてください。そしてそれぞれの仕事について自分なりに工夫したこと、それによって出せた成果を書くのです。こうすることによって、経験職務で身につけたスキルと能力が効果的にアピールできます。

森田さん

なるほど。確かに現状では単に経験してきた職務が羅列してあるだけですが、こうするとアピール力が格段に増しますね。

K.T所長

職務経歴書にはこれまで経験したことしか書けません。ならば、それをいかに次の仕事につなげるように書くかという意識が重要なのです。経験してきたことをベースに、応募先企業にこれだけ利益貢献できますよと訴える、ということです。

 
社外活動は自己PRでアピール
森田さん

もうひとつ質問があります。私は長年プライベートで音楽活動やイベントプロデュース活動を行ってきたのですが、これらの活動によって得られたものも大きいと思っているのです。例えばリーダーシップ、組織運営、販売促進、創作など。このようなスキルはどのようにアピールすればよいのでしょうか?

K.T所長

現在は職務経歴書内に書かれていますが、やはり社外でプライベートで行ってきたことは、通常では採用に参考になる職務としては認められません。ですが、それによって得られたものも確かに大きいと思うので、職務としてではなく、職務外で身につけたこととして自己PR欄でぜひアピールしてください。

森田さん

わかりました。自己PRの書き方のコツってありますか?

K.T所長

まずは率直な思いを書くということです。ただ、自己満足になってはいけません。「俺が、俺が」の独りよがりになると、読む側も引いてしまいます。あくまで読む側の気持ちも考慮しつつ、客観性を取り入れて書きましょう。例えば、「こういうことをして、周りからこういう評価を得た」という具合に。

森田さん

なるほど。単なる自慢話になってはいけないということですね。では志望動機はどうでしょうか?

K.T所長

ポイントは応募する会社のことを書くことです。会社の好きな部分、興味をもっている部分、そこと自分の思いがマッチしているところを書くのです。ここも自分のことばかりではなく、会社のことを調べた上で応募していることがわかれば、好感をもたれますから。また、こういう理由で未経験業種・職種にチャンレジしたいんだという思い熱意も書きましょう。ここで採用担当者の心を打つことができれば、可能性はより高くなりますから。

森田さん

わかりました。頑張って書いてみます。ありがとうございました。

今回のポイント
 
その1   これまでの職務経歴で身につけたことを次の志望する仕事につなげるように書こう
その2   社外活動は自己PRでアピールしよう
その3   独りよがりにならず、客観性をもたせよう
   
OK総評

ステップアップを目的とした転職の場合、職務経歴書に必ず必要な項目は、これまでの経験で得たスキルと知識を活かして応募する会社にどのように貢献できるのかを具体的に記載することです。その姿勢がなければ自分自身の成長はありません。伸びシロが見えない応募者はやはり企業にとって魅力的には映らないと思います。

 
眼からウロコの感想

同じ業界でも未経験職種にチャレンジしようと思っていたので、今回のアドバイスはたいへん参考になりました。特に、今まで経験した仕事や身につけたスキル・知識をいかに希望する職種につなげて書くかが大事というお言葉に目からウロコが落ちました(笑)。このたびは本当にありがとうございました。


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