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「どうやって書けばいいのか
分からない」
「書類選考で落とされる理由がわからない」——。

職務経歴書で悩んでいる人、大集合!

職務経歴書の書き方をプロが直接指南します。さてさて今回の相談者のお悩みは・・・・・・

第25回のお悩み 「キャリアの一貫性がない」と書類選考で落ちまくってます…… 37歳女性編
今回の相談者   今回の所長
相談者谷口紗江子さん(仮名)

37歳女性。12年間で派遣社員として、添乗員、事務、グリーンアドバイザー、マーケティングなど、さまざまな職務を経験。しかしこの多彩な職務が企業側から「キャリアの一貫性なし」と見られ、苦戦中。

 
所長K.Tさん

キャリア・コンサルタント。個人を対象にしたキャリア形成および転職支援コンサルティングのほか、 企業向けの人材育成コンサルティングで多数の実績を有している。また、現場においてもキャリア気付き研修のファシリテーターや能力開発トレーナーとして活躍。
●産業カウンセラー
●NPO法人日本キャリアカウンセリング研究会会員

     
 
プロフィール
お悩みポイント
その1   派遣社員として経験してきた職務が多すぎて
一貫性がないと見られ、書類選考に通らない
その2   派遣の経験がメインでも、正社員として採用されるような
アピール度の高い職務経歴書の書き方がわからない
その3   37歳という年齢をマイナスに感じさせないような書き方が知りたい
before 谷口さんの職務経歴書
before 谷口さんの職務経歴書
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NGポイント 
NG1
  • 3枚は多すぎる。職務経歴書は1枚にまとめ、もう1枚に志望動機、自己PRなどを書く
  • 経験してきたすべての職務を書くのではなく、アピールしたい職務を厳選する
  • もう一列増やして、「私ができること」を追加すれば、職歴が多くてもアピール度がアップ
NG2  
  • 所属を詳しく書いてもあまり意味はない
  • この列は「職務領域」として、どんな職務領域をどのくらいの期間経験したのかを書く
NG3  
  • 経験してきたすべてをぎっしり書くのではなく、アピールしたい職務を厳選して簡潔に書く
  • どんなポジションでどんな役割を経験したかを具体的に書く
NG4  
  • 英語が使えるのはアピールポイントになるので、もっと詳しく書く
NG5  
  • 「なぜ正社員になりたいのか」を読み手が納得できるようなポジティブな理由を書く
NG6  
  • できればスキルのレベルがわかるように書く。自己PRの中に入れてもよい
 
 
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アドバイスを元に作り直した職務経歴書
・職務経歴が1枚にまとめられて、全体的にすっきりし、読みやすくなった ・これまでの大まかなキャリアの流れがわかるのでGood! 特に転職回数、経験職務の多い人にはおすすめ
・経験した職務を絞ったことで、アピールしたい職務がより鮮明になった ・重複している箇所は省いたことで、よりわかりやすくなった
・どんな業務にどのくらいの期間携わってきたかがひと目でわかる
・一列増やして「私ができること」を追加したことによって、各職務内容から得たスキル、成果、能力が具体的にわかるのでGood! 職務経歴書では「これまで何を経験してきて、何ができるのか」をわかりやすくアピールすることが基本 ・修正前の「製品導入」と比べて、より職務内容がイメージしやすくなった。「読む相手により分かりやすく」が鉄則
・修正前より正社員としてどんな貢献ができるかが具体的に書かれてあるのでGood!
・英語力も高いアピールポイントなので、スキルの中に入れた方がGood!
K.T所長 K.T所長 谷口さん

谷口さん

 
職務内容は厳選して書くべし!
谷口さん

いくつかの志望する企業へ書類を送っていますが、なかなか面接までたどりつけません。私のキャリアは最初の2年を除いてほとんどが派遣社員としてのものです。やはり派遣がメインだと正社員として転職することは厳しいのでしょうか。

K.T所長

いえいえ。必ずしもそんなことはありませんよ。ではパッと見で気になった部分を言いますね。まず3枚多いです。職務経歴で1枚、自己PRと志望動機で1枚の計2枚が理想です。

谷口さん

でもこれまでいろんな会社でいろんな職務を経験しているので、全部書こうとするとどうしてもこれくらいの分量になってしまうんです。

K.T所長

人事は時には何十人、何百人という応募書類に目を通さなければならないので、あまりに情報量が多い職務経歴書は最初から敬遠される可能性が高いのです。それに、経験してきた職務すべてを書く必要は全くないんですよ。

谷口さん

そうなんですか?

K.T所長

もちろんです。次にやりたい仕事にプラスになる職務経験を詳しく書けばいいんです。これまでのおおまかな職歴は、職務経歴書の冒頭に略歴としてまとめておけばいいでしょう。履歴書にも時系列で書くことだし、問題なしです。でも、ただ圧縮すれば良いというわけではありません。例えば経歴としては直近が大切です。谷口さんの場合、××会社に8年在籍していたことはキチンと書いた方が良いです。逆に10年以上前のことは細かく書く必要はありません。

谷口さん

所属やその期間なども書くということですか?

K.T所長

所属より職務内容が大切です。採用担当者にしてみれば“ドコにいたか”より“何をしていたか”、ひいては“何ができるか”の方が大切なので。谷口さんが次にやりたい仕事は何ですか?

谷口さん

前職に引き続き、マーケティングの仕事をやりたいです。

K.T所長

そういった“やりたいこと”につながる職歴は最初に書きましょう。しかしこれまでやってきたことをすべてだらだらと書けばいいというものではありません。特に自分の売りになる、アピールしたい経験職務をピックアップして書きましょう。

谷口さん

なるほど。それならぱっと見で私の強みがわかりますね。

 
何ができるかをわかりやすくアピールすべし!
K.T所長

あとは、派遣社員で働いてきた谷口さんが、何ができるかをよりアピールする必要があります。

谷口さん

効果的な方法はありますか?

K.T所長

表組にもう1本線を引いて“私のできること”という新カテゴリーを作って、ここにできることを書いていきましょう。

谷口さん

なるほど。これならここだけを見るだけで、私のできることがわかりますね!

K.T所長

肝心なのは谷口さんのオリジ ナリティをどう出すかということ。書式は自由なはずですから、ここはセンスを発揮してあなただけの職務経歴書を書き上げてください。職務経歴書は自分を売り込む企画書ですから。

谷口さん

わかりました。

K.T所長

また、2枚目の自己アピールでは、なぜ派遣社員から正社員を目指すのかをきっちり書く必要があります。谷口さんのような人はたくさんいるはずなので、ここでも前向きに、オリジナリティのある動機を書きましょう。

谷口さん

わかりました! 伝わりやすさとオリジナリティを心がけて書き直してみます。ありがとうございました。

今回のポイント
 
その1   経歴が多い場合は、すべてを書かず、特に自分の売りになる職務を選んで書く
その2   「職務領域」「職務内容」プラス「私のできること」で応募企業への貢献度をアピール
その3   正社員志望の場合は、正社員への志望動機をポジティブに書こう
   
OK総評

派遣社員などで業務や職種が多岐にわたっている場合など、職務経歴書のまとめ方も難しいと思います。例えば業務同士のつながりもなく一貫性を欠いたりすると、読み手には非常に散漫な印象を与えかねずマイナスです。そこで多くの職務経歴の中から基本的には直近の業務、ないしは次に応募したい職種にリンクしている業務に絞って書くことが重要です。自信のある職務経験と成果を全面的にアピールすると、メリハリが利いて効果的です。

 
眼からウロコの感想

今回添削・アドバイスしていただいて作り直した職務経歴書を見て、まずスッキリしたな〜と感じました。確かにK.T先生のお話の通り、応募者が100人近くなってくると、内容よりもまずは見やすさが一番ですね。あと添削前の職務経歴書より、わかりやすく、自分の言葉で書いている部分が増えた点もよかったと思います。この職務経歴書で、私が一番やりたいマーケティングの募集にチャレンジしていきます。ありがとうございました。


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