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だいたい、今、日本では経済・生活苦で年間8000人が自殺してるんです。日本は自殺大国、ロシアの次。今、交通事故の死亡者が7000人きっていますから、それより多い。夜逃げも年間十数万人がしてる。そのうちの多くがホームレスになる。
夜逃げするときに住民票を移動したらサラ金業者にすぐ居場所がわかっちゃうんです。住民基本台帳法によって、債権者であれば住民票を閲覧できますから。だから夜逃げするとき、住民票も一緒に移動しちゃうと、逃げた意味がない。
以前、『夜逃げ屋本舗』(注2)という映画の法律監修を頼まれてやったことがあるんだけど、悪質金融業者に取り立てを受けて困っている人を中村雅俊さんの夜逃げ屋がトラックで逃がしてあげて、ああよかったねというところで映画は終わる。ところが人生はまだその先があるわけ。今から新天地で仕事を探さなきゃならない、子どもは学校に行かなきゃならない、すると住民票を動かさければならない。するとすぐまた取り立てがくる。逃げた意味がない。
武富士の元社員から話を聞いたところ、武富士では管理部門の人間が、夜逃げした債務者の住民票の移動のチェックを最低1カ月に1回はやっている。それを5年、10年経っても続けているということです。だから住民票を移動すればすぐ見つかっちゃう。ということは、夜逃げしてる十数万人は住民票を移動しないで逃げていることになる。したがって、なかなか定職に就けない。アルバイトとかパートとか、あるいは日雇い仕事とか、不安定な仕事にしか就けない。小学校中学校の子どもがいる場合は、正式入学できません。
住民票がないと一番困るのは、健康保険に入れないってことです。事故とかケガをした場合は治療費は全額自己負担になりますから、重いケガとか病気をしたときほど、病院に行けない。そういう、精神的にも肉体的にもズタズタになった人がホームレスになる。今、国内のホームレスは2万5000人。47都道府県、ホームレスゼロのところはないんですよ。
でも、夜逃げしなくても解決する方法はいろいろある。自己破産とかね。しかも、5年以上逃げたら時効になるんですけど、そういうことを知らない人が多すぎるんですよ。
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