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自動車・住宅業界で活躍した伝説のトップ営業マンが自身の経験をもとに"売れる営業"の極意を伝授。営業スキル・思考法から転職活動のヒントまで、新時代の営業マンに求められる条件・成功テクニックをお伝えします |
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第28回 価値観の多様化により 変化する営業マンの理想像
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マンハッタン五番街に立地し、ニューヨークで最高級のファッション品を売る “バーグドルフ・グッドマン”。
昨年、同店の紳士服売り場が業界の注目を集めました。千ドル超のスーツなどを扱う 「デザイナー衣料売り場」 のベテラン販売員14人のうち8人を、ファッションや小売業界経験ゼロの
「素人」 の男性に入れ替えたことが取り上げられたからです。
この記事はベテラン営業マンにとっては他人事ではありませんよね。今まで働いていた 50パーセントを超えるベテラン販売員を外して、そこに素人を抜擢したのです。しかも、売上数字は、高級衣料業界を驚かすような数字を上げたといいます。
通り一遍の商品知識よりも 「自然な会話を通じて得意客と親しい関係を築ける人柄が大切」 (紳士部門の幹部)という判断から、画家の卵なども思い切って採用したとあります。数ヵ月後、新人が販売実績の上位に名を連ねるなど、思惑は当たりました。景気回復の追い風を受け、この売り場は約1年間で30%程度売上が伸びたというのです。
このことが私たち営業マンにいくつものことを教えてくれています。
・ 商品知識だけでは売れない。 |
・ 長い経験だけでも売れない。 |
・ その業界の物知り博士、生き字引でも売れない。 |
・ 疲れているように見える営業マンは売れない。 |
・ “プロに見えたらダメだ” 営業が上手く見えてしまう販売員に顧客は飽きてしまう。 |
ということが読み取れます。
長い期間、業界で仕事をやってきただけの販売員に対し、お客様は 「それがどうしたの?私が買い物をするのに得なことがあるの?」と思っているということではないでしょうか。
それは、営業マンをやったことがなくて 「私にはできない」 と思い込んでいる人材にも参考になります。
お客様の価値観が多様化し、商品に対する好みも多様化しているのです。趣味、その他あらゆるものに対して多様化したのでから、営業マンに対しても、一人一人好みが違うのは当然のことです。そのため以下のような2つの仮説が成り立ちます。
■仮説・1■
お客様が好きになる営業マン、買いたくなる営業マンの理想像が変わった |
→「営業が苦手だ、できない。…しかし何を基準にそう思うのか?」 ということになりませんか? |
→あなたも営業職で成功できるのです。 |
■仮説・2■
過去の履歴は役に立たない |
→営業経験がないという過去の履歴を気にしているのはおかしい |
→思い違いをやめなさい、あなたも営業職で成功できるのです。 |
そして、お客様が求めている営業マン像は、
“ うきうきしている ” |
“ 新鮮に見える ” |
“ 爽やかに見える ” |
“ 嬉しそうに見える ” |
“ 楽しそうに見える ” |
ということです。これが大切なことなのです。
次に営業マンを採用する視点で、このニュースについて考えてみましょう。
この会社がニュースとして大きく取り上げられた理由は、 「他の多くの経営者は従来の価値観で販売員の採用、配置、営業スキル教育をしている」
ということですよね。
お客様が求める 「理想の営業マン像」 は、経営者が考える 「営業の人材」 と大きく違ってきています。多くの経営者に思い違いがあるということです。
ここから、経営者が学べることがいくつもあります。
・ 営業マンの採用基準について |
・ 営業マンの評価基準について |
営業マンに求められる営業スキルは、今、大きく転換しなければいけません。
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2004.03.30 update
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