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自動車・住宅業界で活躍した伝説のトップ営業マンが自身の経験をもとに"売れる営業"の極意を伝授。営業スキル・思考法から転職活動のヒントまで、新時代の営業マンに求められる条件・成功テクニックをお伝えします |
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第26回 注意すべき 「営業職の辞め方」
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3月6日発売の 『週刊 東洋経済』 の新聞広告を取り上げます。
大きな文字で |
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辞めるな!若造 |
キャッチの言葉には |
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深刻化する若者の早期離職 |
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・大卒の3人に1人が3年で退社 |
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・悪いのは会社か新人か |
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・こうすれば減る!「すぐ辞め君」 |
という広告です。 これどう思いますか?
■ビジネス人生成功のために、イニシアティブは自分でとる
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このキャッチを読む限りでは、会社を辞める社員が悪い印象がありますよね。
さらに、営業マンの退職は、他の職種に比べ、もっと悪い数字と言われています。
私は営業マンの応援団として営業職に限っては、“営業マンの辞める八割の責任は会社にある” と断言します。
営業マンの会社への定着率が極端に低い理由は、営業マンが間違った営業のやり方に振り回されたり、古い営業スキルなのにもかかわらず、それが絶対正しいと無理にやらされたり、また、押しつけの営業のやり方で自分を見失ったりということが繰り返されているからです。
つまり、「売る商品と営業スキルの組み合わせ」 が間違っているので、どんなに頑張っても売れないのです。
売れなければ、自分の営業スキルや能力に疑問を持つということになっていきます。このようなことが続けば、営業マンとしての自信が失われていくのは当然のことでしょう。
これでは、入社した営業マンが可哀相です。そして、最も損をしているのは、間違った営業スキルや営業のやり方のために業績がアップしない企業です。
一番転職に強いはずの営業マンがアクティヴ転職に尻込みしているようでは、日本の労働人口の流動化・多様化などお先真っ暗だと思います。
営業マンの応援団として、私が伝えたいのは以下の2つのことです。
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勤続年数に関係なく退職・就職は営業マンがイニシアティブをとって行動すること。 |
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「営業職はビジネス人生成功のためにやる」 をモットーに、転職も成功する為の一つの選択肢と考えること。 |
但し、注意すべきは営業職の辞め方にあります。多くの業界で、営業マンが辞めていく理由のほとんどが挫折転職と言われます。「売れなくて辞めていく」
のです。売れなくて辞めた人は、自分自身に自信をなくすことも多くなります。2年ほど営業の経験をして、少し売れなくなると 「大学院にもう一度入りなおす」
と企業社会から逃げ出した営業マンもいました。営業職が怖くなるだけでなく、企業社会のシステムに幻滅した例です。
スランプになったときに、売れなくなったときに自分自身に自信をなくして営業職を辞めてはいけないのです。
例え退職するにしても、面白くないから、辛いからと辞めてはいけません。せっかく営業職についたのだから、例え輝かしい数字が上げられなくても何かを掴むのです。自分のやった営業活動の
“HOW” を語れるようにしておくことです。自信を持続しながら 「この次はこのように話してみよう」 、「このやり方で、このような商品を売ってみたい」
と考え続けるのです。そして、チャンスをとらえて転職です。
会社を足場に自分の力を蓄え、転職も含めて自分の将来を自分の考えで決める。そういう営業マンが増えることが、結果として会社をも儲けさせることになると、私は考えています。
要は 「転んでもタダでは起きない」 心構えで営業をやること。そのためには、日々の営業活動を 「どのようにしたらお客様は喜ぶだろうか」
と “HOW”を考えながらやるということです。継続することで、自分の勝ちパターンが見えてきます。 「ここは俺の勝てる部分だ」 という
「勝ちパターン」 を見つけることが大切なのです。
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2004.03.16 update
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