まだ31歳。必死になれる環境に身を置くことで、成長し続けたい
入社して4年、会社はある上場企業の子会社となり、社長が交代。資金繰りも収益も安定したが、会社が拡大成長していくのに必要な攻め社風は消えてしまった。
「新体制になってからもコアメンバーとして、管理本部を率いる役割を担っていました。落ち着いた分、突発的な仕事はなくなり、精神的なストレスも減った。でも、社長が交代して半年の間、自分の中で何かが失われていくような、それまで必死に走ってきた4年間で得たものがたった半年でチャラになってしまうような感覚があったんです」。
このままでは、自分の甘さを許す自分になってしまう。まずい——。
31歳で管理本部全体を統括できるようになったのは、そうならざるをえない環境の中で自分を必死に伸ばしてきたからだった。しかし、必死にならなくて済むようになってまで、しんどい努力を続けられるほど、人は強くない。だから、再び必死になれる環境を求めた。
「次も事業会社で働こうと思っていました。でも、惹かれる何かを感じる社長に出会えなかった。そのため外資系コンサルティング会社に転職を決めました。年収も下がったし、31歳でまた下っ端からのスタートです。でも、すごいと思える人たちに早く追いつき追い越せと思える環境でなら、必死になって自分を磨いていけそうだと思って決めました」。
5年後のビジョンは何ですか?
「ステップアップしていくために、このスキルを身に付け、この経験を積まなくちゃというプランは、ないんです。自分を鍛えられる環境に飛び込んで、必死に背伸びしながら目の前に起こることに全力でトライしていけば、力は付くんだと学びましたから。自分という器を広げられる限り、広げ続けたい。今は、それだけです」。
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