「やればできるんじゃん」前と後では、世界の広さが違うのだ
ホリエモンの著書『稼ぐが勝ち』を読んでいたら、ヒッチハイクの話が出てきた。 学生時代、日本中をヒッチハイクで回ったのだという。
したことのない人にとっては、すご〜くハードルが高い技のように感じるヒッチハイクだが、きっとやる前のホリエモンも「ホントにできるのかなぁ」とおっかなびっくりしながら声を掛けたに違いない。で、実際に声を掛けてみたところ乗せてくれたらしい。ホリエモンいわく「10台に声を掛ければ、1台は乗せてくれる。30台に声を掛ければ確実だ」というのである。
ヒッチハイク前とは、やってみたいなあと思うことに手を出す前の状態。ヒッチハイク後とは、素直に手を出してみた後の状態。ヒッチハイク前と後とでは、見える世界がまるで違うのだ。
何かをやってみたいなあと思うとき、こんな気持ちになることがよくある。「本当にできるのかなあ、無理なんじゃないかなあ、怖いなあ、やっぱりできる人ってすごいよなあ……」。でも、今いる場所から外を眺めているだけでは、何も変わらない。ずっと「すごいなあ」と言い続ける傍観者で終わってしまうだろう。それが、実際に一歩を踏み出してみるだけで、がらりと世界が変わるのだ。
「手を出してみたら、できた。なんだ、けっこう簡単じゃん」。
これこそ、自分の道を自分で切り開くための原体験なのである。
自分で小さな会社を立ち上げたホリエモンは、やってみたいなあ→手を出してみる→なんだ、けっこう簡単じゃんのサイクルを、ただ回し続けてきただけなんじゃないかと思う。今回の株騒動にしても、外野からは「すげーでかいこと」に見えたとしても、ホリエモンにとっては、「なんだけっこう簡単じゃん」体験の一番大きなものに過ぎないのではないだろうか。
最初は小さな「できるんじゃん」でいいのだ。「無理かもなあ」に手を出して「できるんじゃん」と思えれば、目の前になんの壁も立ちふさがってなどいなかったことを知る。「よ〜し次もやってみよう」と、ちょっとずつ大きなことにチャレンジできるようになる。「できるんじゃん」が増えた分だけ、自信となり、その人にとっての「無理かも」は減っていく。
実は、世界って広いのだ。しかし「無理かも」との思いが、自分で自分に限界を作り、小さな場所に自分を押し留めている。
ホリエモンには、それがない。
「なんだってやればできるんじゃん」を知っているホリエモンにとっての世界とは、ものすごく広く大きなものなのではないだろうかと、今回の騒動を見ながら感じたのだった。
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