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職務経歴書の書き方をプロが直接指南します。さてさて今回の相談者のお悩みは・・・・・・ |
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私は大学を卒業してから38歳になるまで、正社員で働いたのは最初の2社だけで、その後は主に派遣社員として働いてきました。現在は正社員を目指して転職活動中なのですが、派遣の経歴が長いためか、なかなか書類選考を突破できません。38歳という年齢もハンデになっていると思います。さらに次は未経験に近い仕事にチャレンジしたいと思っているんですが、どういうふうに職務経歴書を書けば書類選考を通過できるのでしょうか。 |
ではまず清田さんの職務経歴書を見ていきましょう。まず最初に感じるのが文字が小さすぎるということですね。採用担当者は毎日何十、何百通という応募書類を見るわけなので、何枚にも渡って小さい字でぎっしり書かれている職務経歴書はそれだけで見る気を失ってしまう可能性があります。よって、まずは内容うんぬんよりも、見る側が読みやすい職務経歴書にすることが大切です。職務経歴はもう少し大きい字で1枚にまとめ、もう1枚に自己PRや志望動機を書くというふうにすればよいでしょう。 |
でも私の場合は転職回数が多いので、時系列にまとめようとするととても一枚では収まらないのですが……。 |
必ずしも時系列で、所属した会社や経験した業務をすべて書く必要はないんですよ。 |
え? そうなんですか? |
大抵の企業の応募要綱には、職務経歴書は書式自由と書かれてあるとおり、どういう書き方でもOKなんです。要するに、職務経歴書では「何ができて、会社にどう貢献できるのか」がわかればいいわけです。ただ、履歴書には時系列で職務経歴をすべて書く必要があります。逆に言えば、履歴書にすべて書いてあれば職務経歴書には書かなくてもいいということです。 |
そういうことだったんですか……。目からウロコが落ちた気がします。 |
そのために私が推奨しているのが職務内容別に書くというやり方です。表組みにして、左の欄を「職務領域」、右の欄を「職務内容」というふうに縦に2列に分けます。職務領域欄にはその職務領域名と携わった年数、職務内容には経験してきた具体的な職務とそれによって身につけた能力、成果を書きます。 |
なるほど。そうすれば重複する経験職務はひとつの職務内容としてまとめられるので、無駄なスペースを省くことができるというわけですね。 |
その通りです。無駄なスペースを省くことができればその分文字も大きくできるし、なによりどんな仕事をどれだけ経験してどんな能力を身につけたのかがひと目でわかります。清田さんの場合はコアとなる職務は貿易事務なので、それをメインに、オペレーション業務とグランドホステス業務の3つにわけて書きましょう。その際、いかに専門性をアピールするかということがカギになります。 |
今後未経験に近い仕事を希望していることもあり、まさにそこで悩んでいます。どうアピールしていけばいいのでしょう? |
まずは単なる職務内容を羅列するだけではなく、成果をできるだけ具体的に書くことが大事です。その仕事を通してどんなことができるようになったのか、その能力でどう会社に貢献してきたのか、そして応募先企業にもこんなふうに貢献できる、という具合に書くのです。結局のところ企業は、この応募者を採用するとわが社にどんなメリットがあるのか、この応募者はわが社に対してどんな貢献をしてくれるのか、という視点でしか見ないですから。 |
なるほど。もう一度思い出して書いてみます。あと、自己PRはどう書けばいいでしょうか? |
未経験に近い職種にチャレンジしたいということですので、自己PRも重要なポイントとなります。希望職種の実務経験がほとんどないに等しいならば、自己PRでそれをカバーする強みをアピールする必要があります。 |
具体的にはどういうことを書けばいいのでしょうか。とりあえず前向きさと学習能力の高さをアピールしたのですが。 |
それではまだ弱いですね。清田さんの場合は優れたコミュニケーション能力やハイレベルの英語力が強い武器です。仕事力と人間力で十分に戦力になりえるとアピールしましょう。 |
なかなかそういうふうに評価してもらえることがないのでうれしいです。 |
清田さんは派遣歴が長いとはいえ、ビジネスパーソンとしての基礎力がしっかりしているし、正社員と同等の仕事を経験し、成果も出しています。加えてコミュニケーション能力も高いので、自信をもってあきらめずに、粘り強く転職活動を続けてください。そうすれば清田さんを必要だと言ってくれる会社にきっと出会えるでしょう。 |
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