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職務経歴書の書き方をプロが直接指南します。さてさて今回の相談者のお悩みは・・・・・・ |
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私は大学卒業後、アルバイトとして某出版社の旅雑誌の編集部に入って3年間勤務したのですが、その後体調を崩してこの4月からフリーランスとなりました。しかしそろそろ正社員として企業に勤めたいと思い、転職活動に専念するため、現在は派遣社員として事務の仕事をしています。やりたいことは雑誌編集なので、いくつかの出版社に応募しているのですが、これまで一度も正社員になったことがないためか、なかなか書類選考が通りません。私の職務経歴書はどこがまずいのでしょうか。自分では、自己PRや志望動機も含めて、自分自身をアピールできていないのではないかと思っているんですが……。 |
なるほど。本田さんの職務経歴書を拝見すると、ダラダラと時系列で書かれてあるだけぱっと見、どこから読めばいいのかわからないという感じなんですよね。どこにもピントが合ってないというか。職務経歴書は自分という商品を売り込む企画書なので、どこか光ってるところがないと、その他大勢の職務経歴書の中に埋もれてしまい、なかなか読んでもらえないんですよ。 |
なるほど……。私の職務経歴書がなかなか通らなかったのはそのせいだったんですね。 |
ですから、まずは本田さんの経験してきたこととできることを明確にし、ひと目でアピールできるように書きましょう。まず職務経歴書を「職務領域」と「職務内容」とにわけ、これまで経験してきた仕事を箇条書きで書き、同時にその仕事によって身につけた能力や具体的な成果・実績を書くのです。こうすれば、どんな仕事でどんな実績を挙げ、どんな力が身についたのかがひと目で分かります。 |
なるほど。経験してきたことをただ思いつくままに書けばいいというものではないんですね。 |
その通りです。まずはつながりが大事。ストーリー性を持たせることが重要です。それは、本田さんならではのオリジナリティにもつながります。また、このときの注意点は重複することは削除して、なるべくすっきりまとめることです。確かにいろいろと書きたい気持ちは分かりますが、そうするとごちゃごちゃして読みにくい職務経歴書になり、かえって逆効果です。 |
そこは原稿を書くときと同じですね。不要な箇所を削っていくほど、読者の心に届くいい原稿ができますものね。 |
志望動機や自己PRで書き方のコツはあるでしょうか? 特に私は正社員になったことがないので、ここでなんとかアピールしたいのですが……。 |
これまで本田さんは企画・取材・執筆と編集にまつわる一通りの業務を経験されており、4年間に渡り正社員と同等レベルの仕事をしてきたわけですから、そこをしっかりアピールしましょう。今後、特に志望している雑誌はあるのですか? |
女性ファッション誌の編集がやりたいと思っています。しかしこれまでファッション誌の経験がないため、なかなか内定がもらえません……。 |
経験がないものはどうしようもありません。まずそれを踏まえた上で、対策を考えましょう。職務経歴書の表組みの下に「これからやりたいこと、貢献できること」という枠を作って、「これまでの雑誌編集で経験してきたこんな仕事を通して身につけたこんな能力で、女性誌でこんな貢献ができます」ということを書くのです。そうすればこれまでの経験を、未経験のやりたい仕事につなげられるでしょう? それから、どうして女性誌をやりたいのかという熱い思いを書いておきましょう。 |
なるほど。「未経験ですがやる気だけはあります」だけではダメなんですね。 |
それはみんな書くんですよ。その裏づけになるものが必要なのです。これを志望動機にしてもいいでしょう。 |
自己PRはどう書けばいいでしょうか? |
ダラダラと書かずに、箇条書きで3つから4つほどで簡潔にまとめた方が見る人の印象に残ります。ここでは仕事に対する思いや熱意、コミュニケーション能力、語学などの特技、フットワークなどヒューマンスキル的な強みをアピールしてみてはいかがでしょう。特に本田さんの場合は海外取材の経験があるのでここは強くアピールしましょう。この語学力と行動力は最大の武器になると思います。26歳でここまでできる人はなかなかいないでしょうから。 |
そうなんですか。自分ではそれほど強みと思っていなかったのですが……。なんだか自信が湧いてきました。 |
アピールになりそうなことはどんな小さなことでもいいからどこかに書いておきましょう。何が採用担当者の心にひっかかるかわかりませんからね。 |
わかりました。思い出しつつ、頑張って書いてみます。ありがとうございました。 |
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