キャリア&転職研究室|人材バンクの歩き方|第8回 本命企業にリベンジ転職大成功

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人材バンクの歩き方
第8回このコンサルタントが私を変えた 就活時代の本命企業にリベンジ転職大成功
「応募した会社、全部落ちた」など何度もどん底状態を味わいながらも、決して諦めず、最後まで「希望の仕事に就きたい」との思いを貫き通した転職体験記だ
 
実録レポート 失業期間が1年半以上。長い道のりだったけど……「やりたいこと」を最後まで諦めず、まさかの大逆転
 
  新卒で損保会社に入社し、法人営業としてスタートした山崎智宏さん(仮名・31歳)。社会人3年目には同損保会社の代理店として独立したが、サラリーマン時代の半分に収入が激減。「これではやっていけない」と、転職活動し、今度は住宅販売会社の営業になったのだが、「自分がやりたいのは、不動産ではなく金融だ」と気付く。そこで二度目の転職活動をするために、退職したのだが……。  
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山崎 智宏さん
(仮名・31歳)
 
 
転職して気付いた自分のやりたいこと その思いを実現すべく、再び転職することに
初めての転職で住宅販売会社に入ってみたものの、3カ月で「ここは自分のいるべき場所じゃない。もう一度金融業界に戻りたい」と思うようになった。「あいつは仕事ができないから辞めた」と思われるのは嫌だったから、「1棟契約を取ったら辞める」と決意し、その言葉どおり契約を取り、転職10カ月で退職。

「できれば、学生時代にトライしてダメだった業界最大手の保険会社B社に行ければなあ」と夢膨らませていたのだが、次の会社が決まるのにまさか1年半もの時間が掛かろうとは。

転職活動を始めて5カ月目に大手人材バンクに登録。外資系生命保険、損害保険会社など10社に応募したが、次々に落とされ、「30歳で2回目の転職だし、前職も10カ月で辞めているし。自分の経歴ではもうダメなんじゃないだろうか」とひどく落ち込んだ。「金融業界じゃなくてもいいです。どこでもいいから紹介してください」とすっかり弱気になり、やみくも応募状態に突入してしまった。

振り返りポイント
  次々に落とされたとき、その原因を「転職歴が多いから?」などと勝手に思い込んでしまったことが、「もうダメかも」との自信喪失を加速させた原因だった。自信喪失→焦りが募る→やみくも応募となったが、「どこでもいいから応募」はいい結果を生み出さなかった。  
転職活動9カ月目でやっと出た内定に揺れたとき「何のために始めた転職活動か」を思い出した
「本当にうちに入りたいと思っているのか?」。ある大手マンション建設販売会社の最終面接で、役員にこう指摘された。グサリとくる一言だった。それでも「本気で入社する気があるなら、本社の法人営業のポストを用意する」とまで言ってくれた。転職活動を始めて9カ月目でやっと出た内定。心がぐらりと揺れた。

「もう、転職活動は終わりにしよう」と思い始めたとき、友人が言った。「自分の思いは最後まで貫いた方がいい」。そうだ、「金融業界に戻りたい」と退職したのだ。ここで初心を曲げてしまったら、何のために退職したのかわからなくなる。「時間が掛かってもいい。もう、安易な応募はしない」と誓った。

振り返りポイント
  内定した会社に入社していたら、また「この会社は自分のいる場所じゃない」と退職するなど、同じことの繰り返しになっていた気がする。やみくも応募に陥って、自分がわからなくなったときは、「何のために転職活動を始めたのか」という初心を思い出すことが大事だ。  
面接まで行けば、自分のよさを伝えられる 書類選考を突破するために人材バンクを活用した
「とにかく面接まで進むこと」を目的に、一味違った人材バンク活用作戦を開始。まず、新聞や転職サイト、企業のホームページで銀行、証券会社、保険会社に絞って、求人を探す。見つけたら、【人材バンクネット】でそれらしき求人がないかを検索。会社名が公開されていなくても、だいたい目星はつくものだ。あたりをつけた求人に「これは、△△会社ではないですか」と問い合わせた。自分で応募するよりも、中堅、中小の人材バンク経由で応募した方が、圧倒的に面接に進む確率が高かったからだ。

12社応募して7社面接に進んだが、内定に至らない。その理由がある証券会社の集団面接でわかった。他の応募者たちは証券業界経験者ばかりで、保険業界出身は自分ひとり。「これは挑戦する土俵が違うのかも。自分の経歴を生かせるのは、やはり保険業界ということか」。狙うターゲットがさらに明確になった。

振り返りポイント
  銀行や証券会社の最終面接で落とされるたびに、「何が原因なのか」がわからず悩んでいたが、「自分の経歴を生かせるフィールドは保険業界なんだ」と再認識したことで、その後の転職活動は流れに乗ることができた。  
ターゲットを保険業界に絞って活動 自分を気に入ってくれる人に出会った
退職して1年が過ぎたある日、中堅保険会社A社の営業管理職候補の求人が目に飛び込んできた。A社は人材バンクを通さずに応募。とんとん拍子に話が進んだ。支部長との面接でとても気に入ってもらい、「次の面接がうまくいくように」と5回もの模擬面接をしてもらう。「うちの会社はハキハキした体育会のノリがいいんだよ。だから、挨拶はもっと元気に」など、多くのアドバイスをもらったうえに、「オレが根回ししておいてやる」と、その後の面接すべてに話をつけてくれたのだ。「今日の面接はどうだった? あれはオレの同期なんだよ。話しといたから」ってな具合だった。
振り返りポイント
  中堅保険会社A社の支部長に「コイツはと見込んだ人間じゃなければ、ここまでしないよ」と言われたことは、転職活動が長引いていた私にとって、かけがえのない一言だった。希望の仕事に就くために頑張ろうとは思っていても、不採用が続くと自分の力を信じることができなくなっていく。この出会いは、「やればできるんだ」との根源的な自信を取り戻すきっかけとなった。模擬面接をしてもらったことで、「これまでは転職活動に必要な“自分を表現する技術”が足りなかったせいで、落とされた面もあっただろう」と気付いた。第三者からのアドバイスを受ける機会は、とても貴重だ。  
A社の最終面接が終わり、結果を待つばかりだったある日、業界最大手の保険会社B社の求人を発見。この会社、学生時代の就活の本命企業だったのだ。「どうしても、行きたい」。【人材バンクネット】でこの求人を扱っている人材バンクを探し、コンサルタントのサポートを仰ぎながら最後の応募をすることにした。

「内定できるよう、最後までやらせていただきます」と担当のコンサルタントは言った。まず、職務経歴書を徹底的に書き直すように指導された。再度提出した職務経歴書は、コンサルタントの手により「こんなに細かいところまで直してくれるんだ」というくらい隅々まで添削され、中身の濃いものへと変わった。おかげで、書類選考は無事通過。そして1次面接、2次面接と順調に突破。

そんなとき、中堅保険会社A社から内定の連絡が入ったのだが。

振り返りポイント
  「職務経歴書は、採用側のニーズを汲み取ったうえで自分のやってきたことを書かないとダメですよ」「1次面接では、こんな人たちが面接官として出てきます」「こんなことを質問されたら、どう答えますか? この点はいいけれど、この点はこう答えた方がいいでしょう」など、内定のためのサポートを徹底的に受けた。採用側の担当者との間にしっかりとした関係性が築けているコンサルタントに支援してもらえたことは、本当に心強かった。  
「内定の返事、長くは待てませんよ」の一言に、動揺した。A社ではたくさんの人にお世話になり、「ここでならやっていけそうだ」との感触もある。もしA社の内定を蹴って、現在進行中のB社が不採用になってしまったら、すべてゼロからのやり直し。本命B社に受かる保証はない。

悩んでも悩んでも結論を出せないでいる私に、「人生を賭けてでも内定を取らせますから」とコンサルタントは言った。「ここでA社を選んだら、本命B社を途中で諦めてしまった悔いの念がずっと残るに違いない」と思った。本命B社の最終面接の日程がなかなか決まらない中、A社を手放した。

本命B社の最終面接は、それから1カ月後となった。待つという行為は人を不安にさせるのか、些細なことが気にかかる。コンサルタントに連絡を取ると、そのたびに人事部に問い合わせて答えをくれた。「大丈夫です、内定しますから」と何度も力強い励ましの言葉をもらった。模擬面接も行い、準備万端最終面接へ。そして……一番行きたかったB社から内定が! 本当に長い転職活動だった。

振り返りポイント
  会社を退職した身での長期に渡る転職活動では、不安に襲われることもしばしばだった。「この内定を断ったら、もう次のチャンスはないのではないか」と何度も揺れたが、そのたびに「後悔はしたくない」との思いが勝り、さらなるチャレンジを選んできた。自分の将来をこんなに真剣に考えた機会は、なかった。だいぶ時間は掛かってしまったが、かけがえのない体験だったと思っている。  
 
 
コンサルタントより 採用側の求めている人材像をしっかりつかめば「魅力的な人材」として自分をアピールできる
 
  株式会社メディカルアソシア 本社 山口耕太さん
 
 

 
転職活動では、「採用側がどんな人材を求めているのか」をしっかりとつかみ、それに対して的確に自分をアピールしていくことがとても大切です。

例えば、職務経歴書。これは「自分の経歴をただ書けばいい」というものではありません。採用側が求めていることに関連付けて自分の経歴を語らなくては、相手に興味を持ってもらえないのです。

B社が求めている人材は、「営業力、営業センス、経営管理力のある人」でした。山崎さんの経歴の中から、少しでもマッチしそうなことを掘り起こし、職務経歴書にまとめました。志望動機にも力を入れ、「管理職のポテンシャルがあります」ということを学生時代にまでさかのぼって掘り起こし、「リーダー経験はたくさんしてきました」とアピール。就業経験からも「代理店時代に経営の労苦も味わいました」と、採用側に響く経験をしっかり書き込みました

職務経歴書に書き込む内容、使う言葉、面接での話し方や表情・雰囲気など、ちょっとした表現の仕方次第で、採用側にとって魅力的な人材に映るかどうかが大きく変わってきます。「自分の経歴のどの部分を、どうアピールするか」の作戦を練るためにも、コンサルタントを上手に活用してください。その際、「採用側の求めている人材像」を的確に、具体的に答えてくれるコンサルタントを探すといいでしょう。

自分を生かす転職 3つの新常識
1.迷ったときは「何のために転職活動を始めたのか」を思い出す
  当初の予測を裏切り「なかなか内定が出ない」事態に直面すると、焦りと不安の高まりから「内定を取ること」を最優先に考え、本来の目的を見失ってしまいがちだ。転職活動をする中で「自分は今、混乱しているな」と思ったときは、何のために転職活動を始めたのかという初心を思い出してみるといい。
   
2.採用側のニーズと自分の経歴とのマッチする点をアピールする 自分を信じて最後まで頑張ってよかった!
  「こんな人材が欲しい」との意図が採用側にはある。この採用側のニーズと合わないなと思われてしまったら、いくらすばらしい実績、経験を持っていても「ご縁がない」ということに。そのため、「どんな人材を欲しがっているのか」をしっかり把握したうえで、自分の経験の中からそれに合いそうな点を掘り起こして職務経歴書に書き込むことが、まずは大切なのだ。
 
3.採用側が求める人物像をしっかり掴んだコンサルタントを探そう
  転職サイトや新聞の求人広告からもある程度の採用側のニーズは読み取れるが、さらに的確に掴むために、人材バンクを上手に活用してみよう。その際、「どんな人材を求めているのか」に的確な答えを返してくるコンサルタントを探すと、「その会社に内定するための具体的なヒント」を得られることが多いようだ。
 

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