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活動準備
キャリアプランの前に人生プランを考えよう

イラスト 最初にライフプランを考えよう
   
───転職活動を始める前に考えなければならない、もしくはやっておいた方がいいことはなんでしょう?
 
赤坂 最初に考えてほしいのがキャリアプランよりもライフプラン(人生設計)です。自分がどういう人生を送りたいのか、死ぬときに幸せだったと思えるためにはどうすればいいのか。まずはこれを自分自身に問いかけてください。次にキャリアプランを考えます。仕事とは人生に寄り添うものです。幸せなライフプランが思い浮かんだら、そこには必ず幸せな仕事があるはずです。3年後、5年後、10年後に自分がどうなっていたいか、どんなフィールドでどんな仕事をしていたいか、それを考えましょう。

余談ですが、先日65歳の方を上海の企業に紹介して採用が決まったのですが、とても生き生きと働いて、今が我が世の春とばかりに人生を謳歌しています。この方にとっては、幸せな人生には「できるだけ長く働ける仕事」が不可欠でした。生涯現役でいるためにはどういうキャリアの積み方をすればいいのかを、人生の分岐点に立つたびに考え、実行してきた。その結果でしょう。

 
───しかし、3年後、5年後、10年後の自分を考えろと言われてもなかなか思い浮かばない人も多いのではないでしょうか?
 
赤坂 確かに面談に来る人の中にもたくさんいます。そんな人には、まず「これまでの自分」をなるべく詳しく紙に書き出してみることをお勧めします。いわゆるキャリアの棚卸しというやつです。社会人一年目からこれまでどんな業界のどんな会社でどんな仕事をしてきたか、その過程で身に付けたスキル・能力を時系列で具体的に書き出します。

また、そのときどきで感じたうれしかったこと、わくわくしたこと、悔しかったこと、つらかったこと、苦労したことなどの心情も思い出し、その背景・理由を書き出します。

例えば、仕事をする過程で必ず問題が生じると思いますが、それに対してどのような行動をとったのか。逃げたのか、それとも立ち向かっていったのか、問題解決できたのか、できなかったのか、それぞれの理由、失敗したならそこから得た教訓などを思い起こします。

 

イラスト まずは自分ひとりで「棚卸し」を
   
赤坂 そしてその作業は、棚卸しシートを使ったりキャリアコンサルタントに相談したりせずに、まずは自分ひとりでやってみることをお勧めします。まずは何にも書かれていない白紙に記入項目から自分で考えて作ってみるのです。
 
───それはなぜでしょう?
 
赤坂 最初からあらかじめ用意されたものを使ったり、キャリアコンサルタントに相談すると、依存癖が付いてしまって、自分で考える力、主体性が弱くなる可能性があるからなんです。もちろん、自分で一度ひとおおり思い出しながら書き出して、これでいいのかな? とか、もっと書くべき項目はないか? という確認やブラッシュアップの目的で棚卸しシートを活用したりキャリアコンサルタントに相談するのは、とても有益です。

この「自分で考える」ことによってさまざまな「気づき」が生まれてきます。そしてそれは間違いなく自分自身の中から出てきたものだから、まぎれもない真実で、今後のキャリアプランを立てる上でのゆるぎない指針となります。また、やはり最後に決断を下すのは自分自身しかいないのだから、その力を養う意味でも効果的です。

 
───そんなキャリアの卸しから未来の自分が見えてくると
 
赤坂 近い将来のキャリアプランが全く思い浮かばない人の大部分は、現在の仕事が自分に合っていないと感じている人たちです。そんな人は、これまでのキャリアの中で特に輝いていた時期、「どんな仕事をしていたときにやりがいを感じて生き生きと働いていたか」にスポットを当ててよく思い出してみることです。出てきたことと自分のやりたいことを照らし合わせてみて、多少なりとも感動ややりがいが得られそうだと思うなら、それは自分に合った仕事といえるでしょう。後は、その仕事ならどんなキャリアパスが考えられるのか、情報収集、研究すれば、おのずと5年後、10年後になりたい姿が見えてくるでしょう。着実に理想のキャリアパスを描けているのは、この自分で考え、行動し、振り返る、Plan、Do、Seeができている人です。企業側からも魅力的に映るので転職も成功する可能性が高いというわけです。
 
イラスト 止まるなキケン!
   
───しつこいようですが、棚卸しをしても近い将来の自分のイメージや、やりたいことが分からない人はどうすればいいのでしょうか? 
 
赤坂 やりたいことが分からない人は無理して探そうとする必要はありません。最初に「3年後、5年後、10年後になっていたい自分像を考えよう」と言いましたが、分からない人にしてみれば、そもそもスパンを決めるのがナンセンスともいえます。考えても分からないものは分かりませんから。しかし、分からないからといって立ち止まったまま考え続けるのはもっと危険です。
 
───では具体的にどうすれば?
 
赤坂 とにかく動くことです。ネットや本などで情報収集してみる、人に会って話を聞いてみる、ちょっとでも気になる業界・職種があれば調べたり、研究してみるなど。そうやって動き続けていれば、いつか必ず「きっかけ」にめぐり合えます。「きっかけ」は自分で作り出すこともできるのです。その場で立ち止まったままにならないように、常に何らかのアクションを起こし続けましょう。

 
     
編集部からの転職ポイント
 
ポイント1 まずはライフプランを考えよう
幸せな人生を送るために、「○歳までに○○する」といった計画を立ててみよう。といっても細かく立てて「必ず実現する!」と気負う必要はなく、漠然とでよい。人生にはアクシデントがつきもので、計画どおりにいくはずがなく、その時々で修正すればよいのだから。
 
ポイント2 キャリアプランを立てよう
人生と仕事は密接に関係する。大まかなライフプランができたら、それを実現するためにどんな仕事、職業、働き方がもっともマッチするのかを考えよう。
 
ポイント3 独力でキャリアの棚卸しをしてみよう
キャリアプランがうまく立てられない人は、これまでどういう考えの下にどういう仕事をしてきて、何を身に付けたかをなるべく具体的に紙に書き出そう。そこからやりたい仕事、自分に合う仕事が浮かんでくるはずだ(転職するしないに関わらず、この作業は自分を知る点で有益なのでお勧め)。
 
ポイント4 動き続けることが大事
それでも浮かんでこなければ、自分から積極的に動いてみよう。例えば異業種交流会に参加して同年代のビジネスパーソンと話をしてみる、尊敬している人の講演会に行ってみるなど。そもそも「分からない」ことは悪いことではない。答えを出す材料が不足しているだけだ。自分の頭の中だけで考えていても答えはなかなか出てこない。
アドバイスをくれたコンサルタント
 
赤坂泰造氏写真  
株式会社ア・キューブ
取締役 人材紹介部長
赤坂泰造氏

大手人材会社、米国IT企業にて人事、セールスマネージャー等を経験後、日系大手人材会社で国際間人材紹介事業に携わった後、株式会社ア・キューブの人材紹介部門立ち上げに参画し現職。米国CCE認定GCDFキャリアカウンセラーの資格を持つ
 

 
 

 

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2005.2.28 update
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