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転職知っ得情報局 キャリアコンサルタントからのアドバイス

2.転職市場動向
第二新卒の転職事情 2004年
第二新卒の求人ニーズが高いといわれているが、それは果たして本当なのか? 本当ならばその理由は? 求められる人物像とは? 第二新卒を含む20代の転職状況に詳しい人材バンクのコンサルタントに転職を成功させるためのアドバイスを語ってもらった。

イラスト 第二新卒ってどんな人を指す?

 
──最近、いろんなメディアで「第二新卒が熱い」といわれていますが、そもそも第二新卒とはどのような人たちを指すのですか?
綿井 実は、「第二新卒」という言葉は、明確に定義されていません。採用企業、人材会社、メディアによりとらえ方は違います。元をたどれば、バブル期の大量採用時代に、転職情報誌が企業向けに作ったのが始まりだと記憶しています。

弊社での定義は社会人経験2年未満で、早期に戦力となれるポテンシャルを秘めている若手社会人といったところでしょうか。経験2年以上になると、本人たちも第二新卒ではなく、キャリア(即戦力)採用として自覚しているでしょう。

三村 第二新卒の定義は確かにあいまいです。我々の定義では、新卒で就職して1年以内に離職したような人です。キャリアは浅いが、基本的なビジネスマナーは身につけている人ですね。

イラスト 特に営業系、事務系が熱い
   
──やはり第二新卒のニーズは高まっているのですか?
三村 それは確かだと思います。2004年は第二新卒の求人は急激に増加しました。2003年に比べて約2倍も伸びていますね。
──特に好調な業界、業種は何でしょう?
三村 特に多いのが成長過程にあるベンチャー、IT企業。あとは規制緩和で勢いづく化粧品業界ですね。また大手上場メーカーからの求人も増えつつあります。また職種でいえば、営業、サービス・販売(小売、外食の店長候補など)、ITエンジニアの順でニーズが高いですね。
綿井 自動車、医薬品、不動産、ITなどの営業職、事務系の一般職およびスペシャリスト候補など全般的にニーズが高いですね。しかし、景気回復の影響で求人が全体的に伸びているので、第二新卒のニーズだけが特に高まっているという印象は受けません。また、第二新卒と一口に言っても、二つの層があると考えています。
イラスト 第二新卒には二つの層が存在する
   
綿井 第二新卒には、一定の経験を積んだキャリア寄りの層と、既卒未就労者を中心とする新卒寄りの層があります。キャリア寄りの層とは、専門家と呼ぶにはキャリア不足だが、高い専門知識やポテンシャルを秘めている人たち。新卒寄りとは、社会人経験がほとんどない、既卒の未就労者を中心とする若手層です。割合ではほぼ半々ですが、最近では後者のニーズが高まりつつあります。
──その背景には何があるのでしょう?
綿井 第一に、ここ10年間、企業が新卒採用を抑制していた揺り返しが背景にあります。ようやく最近になって新卒採用に意欲的な企業が増加していますが、企業の若手に対する人材ニーズは恒常的に満たされていません。せっかく採用しても3年で3割の新卒社会人が退職(転職)してしまうというもうひとつの背景があるからです。

現場からの採用要請にすぐに答えられるのが、この既卒未就労者を中心とする若手層なのです。新卒定期採用のみでは1年前後先の採用ニーズしか満たせません。既卒者であれば「今必要な人材」に対するニーズにすばやく対応できます。もうひとつ挙げられるのが、雇用の多様化です。
イラスト 紹介予定派遣もニーズが伸びている
   
綿井 一口に就職といっても、正社員、契約社員、派遣社員、紹介予定派遣など、いろいろな働き方があり、第二新卒の求職者はそれを自分の意思で選択できるようになりました。中でも増加傾向にあるのが紹介予定派遣(以下TTP)。TTPとは、正社員雇用を前提としてある一定期間を派遣社員として働く雇用形態です。
──なぜ第二新卒でTTPが伸びているのですか?
綿井 「人物的にはOKだけど、経験がないんだよな」という人を正社員で雇うことを不安に思うのが採用側の意識。「関心はあるけど本当に自分がやりたい仕事なのか?」という不安があるのが応募者側の意識。でもTTPなら一定期間派遣社員で働いた後に双方の合意のうえで決められるから、お互いのハードルを下げられるわけです。その後正社員として雇用されるケースがほとんどで、弊社ではTTPで働き始めた99%の人が正社員として雇用されています。

TTPで採用したいという企業が増加傾向にあるので、それに応じて既卒未就労を中心とした層のニーズも増加しているということです。この層に関しては正社員としてのニーズよりもTTPによる雇用ニーズの増加傾向が顕著であると思います。
イラスト 企業がほしがる第二新卒像とは?

 
──では正社員採用の第二新卒の場合、企業はどんな人をほしいと思っているのでしょうか?
綿井 判断力、理解力がある、いわゆる地頭がいい人のニーズは高いですね。あとは自分が何のためにどんな仕事がしたいのか、目的意識や転職・就職の動機が明確な人ですね。採用側は仕事に対するコミットメントの度合い、熱意などを図ろうとしますから。
三村 どこかに半年、三カ月でも勤めたことのある第二新卒は、会社に勤めるということ、電話の取り方など最低限のビジネスマナーを経験しています。新卒と違い、イチから教えないで済みますから、教育コストがかからない。これが大きいんですね。社会人経験三カ月でもこちらで教育するからOKという企業もあります。

ですから第二新卒の方々は、「短期間で会社を辞めたから内定が出にくいだろう」などとへんに落ち込むことはありません。企業側もそれほど気にしてはいませんから。企業からのニーズが高いのは、ポテンシャルを感じさせる元気な若手。特にベンチャー企業でこの傾向が強いですね。
イラスト 転職を成功させるために必要なこと

 
──では第二新卒の人々に転職成功のためのアドバイスをお願いします。
綿井 まずは就職・転職の動機をしっかり決めること。第二新卒採用といっても採用側のニーズはいろいろあります。そのため、自分がどの層にいるかを把握することが大切です。同時に、「この求人はどの層の人材を求めているのか、それは自分に合っているのか」との視点で求人情報を見ることも重要だと思います。
三村 弊社に来られる第二新卒の方々の中には、あまりにも将来のことについて考えていない人もいます。行き当たりばったりの転職活動では、納得のいくキャリアパスは到底描けません。ですので、まずは将来自分がどうなりたいのかを真剣にじっくりと考えてみましょう。

頭で考えても分からない人はとにかく動くことです。人材バンクのコンサルタントに相談に行ったり、実際に面接に行って話を聞いてくるなど、行動を起こすことが重要です。キャリアや経験じゃなく、人間性で勝負できるのは今のうちなんですから。

 
     
編集部からの転職ポイント
 
■ポイント1.第二新卒だけが特に熱いわけではない
ここ最近熱い熱いと言われている感のある第二新卒だが、その実態は景気回復により、全体的な求人ニーズが高まっている中の一部分に過ぎないようだった。正社員での転職を考えた場合、「第二新卒だからどこかにひっかかるだろう」という意識では苦労しそうだ。何のために転職するのかをしっかり考えよう。

■ポイント2.既卒未就労者なら紹介予定派遣を視野に入れよう
紹介予定派遣や契約社員まで目を向ければ、就職先が決まらずに卒業してしまった人や、これから新たな道を模索したい人には可能性が広がる。

■ポイント3.営業、事務職が熱い
特に引き合いが強いのが営業職。ルートセールス、提案型。どちらも伸びている。事務職では一般職、スペシャリスト候補ともにニーズが高まっているようだ。どちらもここ10年間の新卒採用の抑制で、業界・業種を問わず両職種の若手が不足しているためだ。

■ポイント4.自己分析をしっかりやる
自分が何をやりたいのか、なぜ転職したいのか、何ができて何ができないのか、自己分析をしっかりやろう。すべてはそこから始まる。

■ポイント5.わからなければとにかく動け!
20代の前半--とりわけ第二新卒なら、何がやりたいのかなんて分からなくて当然。かといって家の中でじっとしていても永遠に何も始まらない。とにかくちょっとでもアンテナにひっかかる求人情報があれば、面接に行って話を聞いてみよう。

 
アドバイスをくれたコンサルタント
綿井伸氏
株式会社ディスコキャリアコンサルタンツ 
綿井伸氏
株式会社ディスコキャリアコンサルタンツ
求人広告の新規開拓営業として、数多くの企業の新卒・中途採用のサポートを経験。その後、人材紹介部門のコンサルタントへ。営業系、外資系、金融系に強い

三村朋成氏
株式会社キャリアマート 
三村朋成氏
株式会社キャリアマート

通信会社の営業を経てコンサルタントに。特に20代のIT、ベンチャー企業の若手営業、管理系(人事・総務・経理・法務)に強い

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