です。面談をしていて気づいたことですが、上村さんは、何をするにもすぐに行動ができ、積極的に前に進もうという意欲が見えました。これはおそらく上村さんの生まれ持っての性格に由来するものだろうと思われますが、こうしたポジティブさ、行動力は、業種、職種にかかわらず強いアピール力があります。
上村さんは、当初、それまでのキャリアを考えて、同じ業界に転職を希望されていました。しかし、話を聞いてみると、未知の世界へチャレンジしようという意欲もあるように見受けられましたので、それならばこうした仕事はどうでしょうと、営業職を紹介したのです。ご本人も最初は少しためらいもあったようですが、挑戦したいという気持ちも湧き出てきたようで、受験したところ、すぐに内定を勝ち取りました。これもご本人の積極的な性格から出た結果だといえるでしょう。
私たちは、履歴書や職務経歴書ではわかり得ない部分を求職者と面談することで理解し、それを踏まえて企業に打診します。またこの面談を通して、一般の求人広告などでは知り得ない情報を求職者に提供しています。こうしたやりとりが求職者にとっても企業にとっても適切なマッチングができると考えているからです。
例えば、上村さんは、前職で会社の経営に不安を覚え、結局退職することになったわけですが、そのために流通に関わる案件では、その企業が上向きなのかそうでないのかということを気にされていました。我々は、一般的には知り得ない企業の事情もある部分ではつかんでいます。こうしたものも踏まえて相談に乗ることができるのが面談の強みです。その人、その企業の、掛け値のない等身大の価値を双方に伝えることで、何年、何十年と勤めあげる良好な関係ができるというわけです。
上村さんが成功した理由は、もうひとつ、私どもコンサルタントとのコミュニケーションが密だった点が挙げられます。求職者は皆、過密なスケジュールの転職活動なので何かとあわただしいでしょうが、上村さんはまめに質問を送ってこられましたし、また我々のスケジュールに合わせてご自身のスケジュールを調整してきてくれました。転職活動は日々状況が変わっており、素早い反応と行動が大きく影響します。上村さんは、常に状況の変化に機敏に対応し、我々のアドバイスを取り入れて行動していただいたので、好結果に結びつけることができたのです。
求職者とコンサルタントとのコンビネーションというのは、さまざまな要因があって、常にぴったり合うとは限らないのですが、それがうまくいくと、おそらくご本人すら想像しなかった結果が出ることがあります。上村さんの場合、そうした幸運な例だったといえるでしょう。 |