キャリア&転職研究室|ITエンジニアのおにぎり|第23回 IT企業のドレスコード

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ひげぱわーって誰?

1964年生まれ/大阪在住

・小学校高学年あたりから、学業そっちのけで自分はプロのミュージシャンになるという妄想を抱き続ける。
・大学卒業間近に妄想力尽き就職する羽目になる際に適当にIT業界を選ぶ。
・知らぬ間に1000人企業の支店でシステム部統括マネージャと言われてしまう。
・現在社員数10名ちょいのベンチャー会社マネージャー

 童顔を隠すため無精ひげを生やし「若干不良が交じったイケてるアントンプレナー風」を演出してみるが昨今は年齢もあって普通におっさん化してるような気がする。
たいした技術力はないが、笑って仕事ができる環境を作り上げる技術力はきっとあるんじゃなかろうかと思ってるし、寧ろそれが本当の技術力と豪語したりしてる。

IT企業のドレスコード

 バンクーバーオリンピック見てますか?なんだか試合中継より、スノーボードの選手が現地入りしたとき、日本公式スーツを着崩していてだらしないとかそんなニュースの方が目に付いたりして、ちょっとお祭り気分に水を差された感があり、心の底からスポーツを楽しむ気分にはなり切れてませんが、とりあえずは私、毎日楽しく鑑賞させていただいております。

 本日の話題はその服装の事。

 私の会社は基本は私服でございます。
IT系の会社は、けっこう私服のところが多いんじゃないかな。
  まあなんちゃってマネージャーの私自身は人と会うことが多いので、大抵はスーツを着ていますがそれでも全く人と会う予定がない日なんかは、たまにジーンズにカジュアルなシャツを着ていたりしております。
  社内で作業している社員なんかも大抵は夏場はTシャツにジーンズ。冬だとセーターにジーンズが多いかな。

 最近、まあまあ大手の会社も夏はクールビズという事で、ノーネクタイであったりジャケット着用が不要だったりする事が多いのですが、ちょっと滑稽なのが企業として私服を許可したのにもかかわらず、管理部あたりから"ドレスコード"が規定されて目くじらを立ててたりする事。

 私が目にしたそんな企業のドレスコードで面白かったのが
「ジーンズ不可、ウール又は綿パンツ許可、Tシャツ不可、襟の付いたシャツを着用する事。但しポロシャツは不可」
っていうのがありました(なんとそれも繊維メーカー系のIT会社)。

 あるやんちゃな若い社員はそのドレスコードの隙をなんとか突こうと考えあぐね、たどり着いたスタイルがシックな色合いの綿のパンツに真っ白で糊の利いた"かりゆしウェア"。

 かりゆしウェアは、沖縄だとサラリーマンの夏の仕事着としては一般的。ちゃんと襟もあり、華美はアロハシャツのような柄もありますが単色で大人しい色のシャツもあります。
  裾が短くフラットにカットしてあるので通常はパンツから出して着るシャツで、一時クールビズの一環で小泉元首相なんかが着てたシャツですね。
  私から見ても、そもそも南国の熱い夏を涼しく過ごせるように工夫されたシャツなので、ジャケット、ネクタイを想定されて作られたワイシャツよりも様になっててスッキリとした出で立ち。

 これなら大丈夫と出社したら上司が血相変えて近寄ってきて一言
「そのシャツの裾、ズボンの中に入れるように。取締役がだらしないと怒っているんだ。」

・・・

 というわけで、結局そこで働く方たちは、揃いも揃ってスーツの下のパンツにノーネクタイのワイシャツという中途半端な感じ。これだったらぶっちゃけ
「弊社は通年を通してスーツでございます。」
としておいた方がよっぽど職場はスッキリとしたでしょうに。

 残念ながらこの会社のドレスコードは、タテマエ上は
「お客様に不快感を与えない服装を心がけましょう。」
なのですが、実態は
「狭量な見識と価値観しか持たないが権力だけを持つおじさまの"好み"」
でしかないわけですね。

確かにこのおじさまの気持ちもわからないわけでもない(まあ私もおじさまですから)。
自分が生きてきた歴史の中で
"パンツを腰で履いてブリーフ見せるファッション"
に理解を示せというのはかなり厳しい(笑)

そもそもおじさまは"パンツを腰で履いてブリーフを見せるファッション"という言葉からしてわからない。
おじさまにとってはそのファッションは
「ズボンがずれてパンツ丸見えになってるぞ君!」
なわけですから。

 しかし、それでもルールを作る側というのは、厳格性と同時に自分の価値観を越えて極限まで価値観を広げることができる見識と柔軟性が必要です。
すべての事象を一旦受け入れてから、厳格にその是非を決めていくバランス感覚が必要なのですね。

 私の会社の社員で真夏の暑い日に、ランニング、短パン、ビーチサンダルで出社してきた社員がいました。会社は私服OKなので基本は構わないのですが、その時は
「いや別に構わんのだが、さすがに残念ながら来客時に応対はするな。」
と言った記憶があります。

 私の発言が、「その社員も納得できる範囲のバランス感覚」であったかどうかはわかりません。(その社員は笑って「了解」と言ってましたが。)
でもその発言をするまでにかなり逡巡した記憶があります。
ルールを押し付ける側は、自分の価値観と内面葛藤する、ある程度の覚悟がいるのです。

 今回のオリンピックでの服装トラブルを見ていて思ったのは、
「大会のスタッフ、コーチ、取り巻きの記者も含めて、そんな厳格性と柔軟性を兼ね備えた素敵なおじさまが一人もいなかったのかなぁ」
という事でございました。

 読み返すと、私こそが素敵なおじさまと読めるな(笑)

(2010.2.22)

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